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【障がい児のための音楽療法とピアノレッスン】

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    2024/06/26

    【障がい児のための音楽療法とピアノレッスン】

    障がい児にピアノレッスンをすることは、発達や知能の向上などに役立つと言われています。

    自分の気持ちを言葉でうまく伝えられないストレスや、感情のコントロールがむずかしいといったお子さまの悩みに寄り添い、音楽を通じて心の豊かさを育めるのです。

    この記事では障がい児に向けた音楽療法とは何か、通常のピアノレッスンとの違いをご説明します。また音楽療法によって期待できる効果と変化、ピアノレッスンの流れなど知りたい情報をくわしくご紹介するため、ぜひ参考にしてください。

     

    障がい児への音楽療法とは?

     

    https://www.pakutaso.com/20170828230post-12875.html

    障がい児の音楽療法とは、お子さんの身体的、精神的な機能の向上を目的としたものです。そもそも音楽療法は医療やリハビリなどの現場、特別支援級、学校といった教育の場など幅広いところで取り入れられています。

    音楽は人の心に訴えかけて、悲しみや喜びなどのさまざまな感情を与えてくれます。また、音楽の力を通じてやる気が生まれたり、心身の回復にもつながります。

    音楽を聴くだけでなく、楽器に触れて自分で演奏することも音楽療法の1つです。

    その中でも障がい児を対象とした音楽療法のピアノレッスンは、ピアノの上達を目指すことだけに限らずに、音楽を通じて社会性を育むことを目指しています。

     

    発達障害や身体障がい者などお子さんに合わせたレッスンができる

    障がい児はその人によって、悩みや今の状態、身体的な問題でできないレッスンが異なります。

    発達障害や身体障がい者など、さまざまなお子さんに音楽療法やピアノレッスンを通じて、音楽を楽しめるのです。

    ・広汎性発達障害

    ・自閉症

    ・アスペルガー症候群

    ・ADHD注意欠陥・多動性障がい

    ・筋ジストロフィー

    ・脳性麻痺

    ・視覚障害

    ・ダウン症

    障がい児は一人ひとり得意であることや苦手なことが異なります。お子さんに寄り添い、腕力を鍛えるところや指を1本ずつ動かす動きの練習など身体的な強化をするところも、障がい児向けの音楽療法なのです。

    また、楽譜の勉強は理論的な思考の学びになるなど、音楽を楽しんでいくうちに知識が深まり、周りと交流する楽しさといった社会性も学べるのです。

     

    通常のピアノレッスンと音楽療法の違い

     

    https://www.photo-ac.com/main/detail/24452872?title=ピアノを弾く少女

    通常のピアノレッスンと音楽療法は、どちらもピアノに触れたり発表会に参加したりする点は同じです。

    それとは別に、障がい児が楽しめるように考えられた、独自のレッスンや心理カウンセリングなども取り入れたものが音楽療法なのです。

     

    一人ひとりの個性に合わせたレッスン

    ピアノを習わせたいと思っていても、障がい児の中には大人しく座っていることが苦手な子もいれば、そもそもピアノを弾く腕力や、繊細な指の動きがむずかしい場合もあります。

    そのようなお子さんの個性を見ながら、親御さんとも相談しつつ取り組んでいくところが、障がい児向けのピアノレッスンです。通常のピアノレッスンは、ピアノの弾き方を教わり、弾ける曲のレパートリーを増やしていくことが主な目的です。

    音楽療法はいきなりピアノに触れる前に、そのお子さんの特徴をよく観察し、そのうえで指導方針を考えていくのです。

    つまり、みんな共通の教科書通りの手順を踏んだレッスンではなく、個性に合わせたオーダーメイドのようなレッスンです。

    親御さんの中にはお子さんを音楽に触れさせたいと思っても、普通の教室だと周りに追いつけないと諦める方もいます。

     

    音楽療法士や心理カウンセラーの資格取得者が指導する

    音楽療法は音楽療法士や心理カウンセラーといった、専門的な資格を持っている先生が指導するケースがほとんどです。

    通常のピアノレッスンだけに限らず、心理カウンセリングの知識をもとにしたケアを行うことも、音楽療法の特徴なのです。

    ピアノの弾き方を覚えるだけでなく、ピアノに触れること自体が困難な障がい児もいる中で、その気持ちに寄り添い今できることを考えることが音楽療法です。

     

    歩行や腕力など身体的強化もプログラムに含まれる

    通常のピアノレッスンとの違いは、音楽療法の場合発声や演奏を通じて、体の能力そのものを鍛えることが目的に含まれています。

    障がい児の中には通常よりも体力や筋力の発達にもちがいがあり、歌うだけでも喉や腹筋の筋力がまだ弱いというケースもあります。

    そこで少しずつ音楽に慣れ、発声することで筋肉を鍛え体の軸となる体幹の強化にも役立つのです。

    また、ピアノの演奏によって腕力が育つなどの身体的な強化を図ることで、スポーツの習い事がむずかしいお子さんでも無理なく楽しく体を鍛えられるところが魅力です。

     

    障がい児の音楽療法で期待できる効果や変化

     

    https://www.photo-ac.com/main/detail/23455646?title=ピアノを弾く女の子

    障がい児のピアノレッスンを音楽療法で行うことは、さまざまな心と体にいい変化が期待できるのです。

    音楽療法による変化の例について、代表的なポイントを5つご説明します。

     

    物事への理解・判断力を養う

    ピアノレッスンは楽譜を読み、そのうえでピアノを演奏するという理解力が求められます。

    そのため、物事への理解力が高まり、今どの鍵盤を叩くと楽譜の音が鳴るのかといった判断力が養われるのです。理解力や判断力が育つことは、日常生活においても物事の取り決めに悩む機会が減ります。

    するとお子さんもご家族にとっても、何かを決めるときに長く迷ってしまうなどの悩みを軽減できるのです。また、客観性も身につけられるため、今の自分の行動をよく観察して、そのうえで何をすべきかという落ち着いた思考を育むきっかけにつながります。

    ピアノの演奏は表現力も必要になるため、自分の感情や考えを表に伝えることも上手になっていきます。

     

    音楽を通じて手足の感覚や運動機能を鍛えられる

    音楽に合わせて体を動かしたり歌ったり、ピアノを演奏したりすることは身体能力の向上に役立ちます。

    特にピアノは5本の指を1本1本細かく動かすことで、はじめて曲になります。このような楽器に触れて演奏すること自体が、感覚が研ぎ澄まされて指先などの繊細な部分の動きがよくなるのです。

    中には握力や腕力不足で、子供のうちはうまくピアノの鍵盤を叩けない障がい児もいます。しかし、練習を重ねていくうちに腕力がつき、ピアノを弾く肉体的な強さが育っていくのです。

     

    座位を長時間保てるようになる

    ピアノのレッスンは長時間座位で過ごすため、長く座っている訓練にもなります。座っているための身体機能が向上するだけでなく、多動の傾向があるお子さんもレッスンを重ねるうちに、座って過ごせる時間に慣れていくのです。

    ピアノの演奏を楽しんでいるうちに、気づけば学校の授業などを落ち着いて聞けるようになる時間が延びるといった変化も期待できます。

     

    ほかの生徒との触れ合いでコミュニケーションを学べる

    ピアノのレッスンはほかの生徒と一緒に学ぶこともあります。するとほかの生徒と交流する機会が増えて、コミュニケーション能力の向上につながるのです。

    直接会話をする機会が少なくても、同じレッスンを受けてともに歌い、ピアノに触れることで自然と仲間意識が芽生えるものです。

    コミュニケーションを学ぶ場としても、音楽療法はお子さんにとって実りのある経験につながるのです。

     

    発表会を通じて自信につながる

    ピアノのレッスンは定期的に発表会を実施し、そこに参加する機会があります。ピアノの発表会は緊張する場ですが、そこで無事に演奏できたという成功体験はお子さんにとって大きな自信になります。

    また、演奏を間違ってしまうなど少し失敗することがあっても、大きな学びにつながるのです。このような人前に出て、ピアノを通じて自分を表現する経験は、お子さんの情緒を育んでいろいろな人の前で意思や感情を示せるきっかけになります。

     

    障がい児のピアノレッスンの大まかな流れ

     

    https://www.photo-ac.com/main/detail/24778209?title=ピアノ売り場でピアノを弾く女の子%E3%80%80夏2

    障がい児のピアノレッスンは、通常のレッスンとは異なる流れです。

    レッスンする場所や教室、講師によって多少の違いがありますが、大まかには次のような手順で、お子さんとの交流を深めていきます。

     

    お子さんを観察・親御さんとの話し合い

    障がい児のピアノレッスンは、まずお子さんの状態をよく観察して、そのうえで特徴を把握することからスタートします。通常のピアノレッスンであれば、音楽に合わせて歌ったり実際にピアノに触れたりすることからはじまります。

    しかし、障がい児の中にはピアノに恐怖心があったり、関心を持たなかったりすることもめずらしくありません。また、レッスンを受けられる時間も集中力が続かないなどの理由から、30分以上は座っていられないというお子さんもいます。

    このような特徴をよく理解し、そのうえでご家族と話し合うことからはじめるのです。

    やがてレッスンプランが決まるまでの期間も、お子さんによって幅があることも特徴です。

     

    障がい児に合わせたレッスンを開始

    レッスン内容が決まったら、本格的にピアノレッスンに取り組んでいきます。

    ただし、お子さんによってピアノの鍵盤を叩く力が弱ければ、まずはピアノに触ること自体に慣れるところからはじめることがあります。また発語が苦手であれば、歌いやすいように発語のレッスンから取り組むといった、そのお子さんによって進め方はさまざまです。

    また、音楽療法はピアノ演奏や歌だけにこだわらず、お子さんの心理的な部分も考慮しながら、療育的な側面も含まれているのです。

    毎回必ずピアノに触れて楽譜を覚えていくよりも、音楽を通じて心や体の安定、そしてコミュニケーション力を高めていくなど、今後の生活全般において、より良い結果につながるようなレッスンを考えていくことが特徴です。

     

    まとめ

    音楽療法はお子さんの感性を育み、ピアノを通じて音楽に触れることが、身体や精神、そして社会性への向上にもつながるのです。

    当ピアノ教室では、ボランティアで特別支援学級にて音楽も教えていますので自閉症の子や障がいをお持ちのお子さんも安心してレッスンを受けられる環境が整っています。

    体験レッスンもございますので、ぜひ当教室でお子さんとともにピアノや音楽を楽しんでください。

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